インコの呼吸がおかしいときのサイン|尾羽呼吸・開口呼吸
健康で落ち着いているインコさんの呼吸は、通常は大きな動きや音が目立ちません。安静にしているにもかかわらず、尾羽や胸が大きく動く、口を開ける、呼吸音がするといった場合は注意が必要です。 呼吸の様子だけで原因を判断することはできないため、異常が見られたら鳥を診られる病院へ相談しましょう。
| 一時的に呼吸が速くなる | 飛んだ直後、強く驚いたとき、暑いときなどには、一時的に呼吸が速くなったり口を開けたりすることがあります。静かな場所で休ませても戻らない場合や、繰り返す場合は病院へ相談します。 |
|---|---|
| 尾羽呼吸 | 呼吸に合わせて尾羽が大きく上下する状態です。安静時にも続く、胸や体全体まで大きく動く場合は、呼吸に負担がかかっている可能性があります。 |
| 開口呼吸 | 口を開けたまま呼吸している状態です。安静時の開口呼吸は緊急性の高い症状となることがあるため、様子を見続けず病院へ連絡します。 |
| 呼吸音 | ヒューヒュー、ゼーゼー、プツプツ、クリック音など、普段は聞こえない音が呼吸に合わせて聞こえる場合は注意が必要です。音だけで原因を判断することはできません。 |
| 声や鳴き方の変化 | 声がかすれる、鳴かなくなる、鳴こうとしても声が出にくいなどの変化が、気道や全身状態の異常に伴って見られることがあります。 |
| 鼻・目の症状 | 鼻水、くしゃみ、鼻孔の詰まり、目の周囲の腫れや分泌物などが、呼吸器の問題と一緒に見られる場合があります。 |
安静時の呼吸を確認する
運動や緊張の直後は、健康なインコさんでも呼吸が一時的に速くなることがあります。 できるだけ刺激を与えず離れた場所から観察し、安静にしても戻らない場合は病院へ相談しましょう。
呼吸異常を見つけたときの対応|触らず安静に
呼吸が苦しそうなときは、まず触ったり追いかけたりせず、静かにして病院へ連絡します。呼吸困難がある鳥は、保定や移動によるストレスで状態が悪化することがあります。 家庭で原因を調べようとせず、病院から指示された方法で受診の準備をしてください。
刺激を減らして受診の準備をしよう
インコさんを必要以上に動かさず、呼吸を妨げる可能性があるものを避けます。安全にできる範囲で、次の対応を行いましょう。
- 触ったり追いかけたりしない
捕まえようとして何度も追いかける、手で長く保定する、胸を圧迫するなどの行動は呼吸の負担を増やす可能性があります。 - 静かで換気できる場所へ移す
人の出入り、大きな音、強い光を避けます。ただし、移動させるために追いかける必要がある場合は、先に病院へ対応を確認してください。 - 煙や刺激物から離す
調理中の煙、焦げ付き、スプレー、香水、殺虫剤、芳香剤などが周囲にある場合は、安全を確保しながら新鮮な空気の場所へ移し、すぐに病院へ連絡します。 - 室温を急に変えない
急な温度変化を避け、インコさんが過ごしやすい室温を保ちます。「具合が悪いから」と必要以上に暖めず、病院から温度の指示がある場合は、その指示に従いましょう。 - 離れた場所から短い動画を撮る
呼吸に合わせた尾羽や胸の動き、呼吸音などを短時間記録すると診察時に役立ちます。撮影のために近づいたり、受診を遅らせたりしないようにします。
家庭で無理な処置をしない
呼吸が苦しそうなインコさんへ、無理に水や食事、薬を口から与えてはいけません。誤嚥や呼吸状態の悪化につながる危険があります。 自己判断で人用の薬を使う、蒸気を吸わせる、ネブライザーを使用する、胸を押すなどの処置も避け、鳥を診られる病院の指示を受けてください。
すぐ病院へ連絡したい呼吸異常と移動時の注意
安静時の開口呼吸や強い尾羽呼吸が見られる場合は、受診するか迷って様子を見続けず、鳥を診られる病院へすぐに連絡します。呼吸異常のある鳥では診察前の酸素投与などが必要になる場合があるため、到着前に症状を伝えておくことが大切です。
緊急性の高い症状を伝えよう
次の症状がある場合は、その内容を電話で具体的に伝え、病院の指示に従ってください。夜間や休診日の連絡先も、普段から確認しておくと安心です。
- 安静にしていても口を開けて呼吸している
暑さや運動の直後ではない状態で続いている場合は、緊急性の高い呼吸異常の可能性があります。 - 尾羽、胸、体全体が呼吸のたびに大きく動いている
止まり木でじっとしていても大きな動きが続く場合は、呼吸に強い負担がかかっている可能性があります。 - 呼吸音がする、声が出ない、首を伸ばして呼吸している
空気を取り込みにくくなっている場合があるため、すぐに病院へ相談します。 - 止まり木に止まれない、ケージの底で動かない、反応が弱い
呼吸異常とともに強い衰弱が見られる場合は、緊急の対応が必要になることがあります。 - 煙や有害物質を吸い込んだ可能性がある
症状が一度落ち着いたように見えても、自己判断で様子を見ず、何を吸い込んだ可能性があるかを病院へ伝えます。
呼吸の負担を減らして移動しよう
移動には、十分な換気ができ、インコさんが大きく動き回らずに済むキャリーを使用します。弱って止まり木に止まれない場合は、移動中に落下しないよう止まり木を外すか低くし、底へ爪が引っかかりにくい清潔な素材を敷きましょう。
キャリーは完全に覆わず、空気の通り道を確保したうえで、必要に応じて一部を布で覆って刺激を減らします。車移動の場合は、冷暖房を直接当てず、急な寒暖差や過度な加温を避けます。
移動中も何度もふたを開けたり、手でつかんで確認したりせず、できるだけ静かに病院へ向かいましょう。
病院選びや受診前の準備についてもっと知りたい場合は
「インコの病気:インコさんを病院へ連れて行くには?」 で詳しく紹介しています。
移動する前に病院へ連絡する
呼吸異常のあるインコさんは、待合室で長く待つことや診察時の保定も負担になる可能性があります。 現在の呼吸、元気、止まり木に止まれるか、煙などを吸い込んだ可能性があるかを事前に伝え、病院の指示に従いましょう。
インコの呼吸異常についてよくある質問
よくある疑問をまとめました。症状や必要な対応には個体差があるため、気になる変化がある場合は鳥を診られる動物病院へ相談してください。
尾羽呼吸とはどのような状態ですか?
呼吸に合わせて尾羽が大きく上下する状態です。飛んだ直後など一時的に呼吸が速くなることはありますが、安静にしていても大きな尾の動きが続く場合は、鳥を診られる動物病院へ相談してください。
インコが口を開けて呼吸していたら緊急ですか?
暑さや運動直後ではない安静時の開口呼吸は、緊急性の高い呼吸異常の可能性があります。追い回したり長く保定したりせず、鳥を診られる病院へすぐに連絡してください。
飛んだ後に呼吸が速い場合も病気ですか?
運動や強い緊張の直後は一時的に呼吸が速くなることがあります。静かに休ませても戻らない、繰り返す、尾羽呼吸や呼吸音などを伴う場合は病院へ相談しましょう。
呼吸が苦しそうなインコは保温したほうがいいですか?
呼吸異常があるときに自己判断で強く加温すると負担になる場合があります。急な温度変化を避け、病院へ連絡して移動時の温度管理を確認してください。
呼吸が苦しそうでも薬や水を飲ませていいですか?
無理に水、食事、薬を口から与えると誤嚥や呼吸状態の悪化につながる危険があります。家庭で処置を続けず、鳥を診られる病院の指示を受けてください。


