症状から病気を探そう

インコさんの体調不良は、ひとつの症状だけで原因を判断することはできません。 同じように見える症状でも、感染症、内臓の不調、栄養状態、発情や加齢など、さまざまな原因が関係していることがあります。 ここでは、症状ごとに注意したいポイントを紹介します。 病名を自己判断で決めるためではなく、「早めに病院へ相談した方がよいか」を考える目安として見てください。

食欲不振・体重減少

食べる量が減っている、好きなものにも反応しない、体重が急に減っている場合は注意が必要です。 小さな鳥さんにとって、食べられない状態が続くことは大きな負担になります。 シードを食べているように見えても、殻だけが残っていて中身を食べていないことがあります。 食欲、体重、フンの量をあわせて確認しましょう。 食べない状態が続く場合や、体重が大きく減っている場合は、早めに鳥を診られる病院へ相談してください。

呼吸異常

口を開けて呼吸している、尾羽が呼吸に合わせて大きく上下している、呼吸音がする、肩で息をしているように見える場合は、呼吸が苦しい可能性があります。 呼吸の異常は緊急性が高いことがあるため、早めの受診を検討しましょう。 移動や保温をする場合も、暑くしすぎたり、無理に触ったりしないよう注意が必要です。 呼吸の様子が分かる動画を撮っておくと、受診時に説明しやすくなります。ただし、移動そのものが負担になる場合もあるため、受診前に病院へ連絡して指示を確認すると安心です。

尾羽呼吸や開口呼吸などの注意点ついてもっと知りたい場合は

インコの病気:インコさんの呼吸異常」 で詳しく紹介しています。

フンの異常

フンの色や量、水分量、形が普段と大きく違う場合は、体調の変化を知る手がかりになります。 水っぽい状態が続く、極端に少ない、血が混じっているように見える、未消化のものが混じっているなどの場合は注意が必要です。
食べたものによって一時的に色が変わることもありますが、普段と違う状態が続く場合は、早めに病院へ相談しましょう。 底紙やペットシーツの写真を撮っておくと、受診時に状態を伝えやすくなります。

フンの変化から健康状態を見守るポイントついてもっと知りたい場合は

インコの病気:インコさんのフンの見方」 で詳しく紹介しています。

羽や皮膚の異常

羽が極端に抜ける、地肌が見える、羽が変形している、体を強くかゆがる、皮膚に赤みや傷がある場合は、換羽や成長による変化だけではない可能性があります。 毛引き、皮膚のトラブル、感染症、栄養状態などが関係することもあります。 羽や皮膚の異常は、見た目だけでは原因を判断しにくいことがあります。 長く続く場合や、出血・傷・元気の低下がある場合は、鳥を診られる病院へ相談してください。

神経症状・歩行異常

止まり木にうまく止まれない、何度も落ちる、足を引きずる、片足を上げたままにしている、首の向きがおかしい、ふらつくなどの症状がある場合は注意が必要です。 怪我、神経の異常、内臓疾患、栄養状態、加齢など、さまざまな原因が考えられます。 無理に足や羽を動かして確認しようとせず、まずは低い位置で安全に休めるようにしましょう。 転落を繰り返す場合や、立っていられない様子がある場合は、早めに病院へ相談してください。

症状だけで病名を決めない

同じ症状でも、原因はひとつとは限りません。 食欲・フン・体重・呼吸・行動などを合わせて確認し、不安な変化が続く場合は自己判断せず、鳥を診られる病院へ相談しましょう。

病気の可能性を知ろう

インコさんの体調不良には、感染症や内臓の不調、腫瘍、栄養状態、発情に関係するトラブルなど、さまざまな原因が関係することがあります。 同じ症状でも原因がひとつとは限らないため、症状だけで病名を決めることはできません。 ここでは、インコさんで見られることがある代表的な病気やトラブルを、大まかな種類ごとに紹介します。 気になる症状がある場合は、自己判断で様子を見続けず、鳥を診られる病院へ相談しましょう。

感染症

細菌や真菌、ウイルス、寄生虫などが関係する病気では、食欲不振、体重減少、フンの異常、呼吸の異常、羽や皮膚の変化など、さまざまな症状が見られることがあります。 見た目だけで原因を判断することは難しいため、検査を受けて確認することが大切です。
代表的なものとして、メガバクテリア(AGY症)、真菌症、細菌感染症、PBFD、ポリオーマウイルス症、疥癬などがあります。 ただし、同じ病気でも症状の出方は鳥さんによって異なります。 気になる変化が続く場合は、早めに病院へ相談しましょう。

腫瘍や加齢性疾患

年齢を重ねたインコさんでは、腫瘍や加齢に伴う体の変化が見られることがあります。 体重の変化、活動量の低下、歩き方の変化、止まり木にうまく止まれない、お腹が膨らんで見えるなどの様子がある場合は注意が必要です。 特にセキセイインコでは精巣腫瘍が知られていますが、腫瘍の種類や症状はさまざまです。腫瘍や通風など、年齢とともに見られやすくなる病気もあります。 「年を取ったから仕方ない」と決めつけず、普段と違う変化が続く場合は鳥を診られる病院で確認してもらいましょう。

栄養や生活習慣による病気

食事内容や運動量、発情のしやすさ、生活環境などが体調に影響することがあります。 高カロリーなおやつが多い、運動量が少ない、偏った食事が続くなどの場合、肥満や脂肪肝、栄養障害、発情トラブルにつながることがあります。 体重が増えすぎている、逆に急に減っている、動きたがらない、フンの状態が変わったなどの変化がある場合は、食事や生活環境だけでなく病気が関係していることもあります。 自己判断で急に食事を変えず、必要に応じて病院で相談しましょう。

メス特有の病気

メスのインコさんでは、発情や産卵に関係するトラブルが起こることがあります。 卵詰まり(卵秘)、卵管炎、卵管脱・総排泄腔脱などは、早めの対応が必要になることがあります。 お腹が膨らんでいる、何度もいきむ、フンが少ない・大きい、元気がない、ケージの底でじっとしているなどの様子がある場合は注意が必要です。 卵に関係するトラブルは急に悪化することもあるため、早めに鳥を診られる病院へ相談しましょう。

症状別の代表例

次の病名は、症状から考えられることがある代表例です。 実際の原因は検査をしないと分からないため、病名を自己判断で決めないようにしましょう。

  • 食欲がない・体重が減る:メガバクテリア(AGY症)、脂肪肝、腫瘍、真菌症、細菌感染症など
  • 呼吸がおかしい:呼吸器感染症、真菌症、腫瘍、卵詰まりなど
  • フンの異常:メガバクテリア(AGY症)、腸内細菌バランスの乱れ、真菌症、肝疾患など
  • 羽や皮膚の異常:毛引き症、PBFD、疥癬、真菌症など
  • お腹が膨らむ・発情異常:卵詰まり、精巣腫瘍、発情トラブルなど
  • 歩き方がおかしい・止まり木から落ちる:腫瘍、神経症状、栄養障害、外傷など

症状だけで病名は決められない

同じ症状でも原因はさまざまです。 感染症・腫瘍・栄養状態・発情トラブルなどが関係することがあります。 気になる変化が続く場合は、自己判断をせず鳥を診られる病院へ相談しましょう。